4月25日に発生した地震、マグニチュード7.8 震源地 バルパック村 ゴルカ州、 5月12日に発生した地震 マグニチュード7.3 エベレストベースキャンプのあるナムチェバザール付近、ドルカとシンドゥルパルチョークの間 |
この2つの地震により、一番大きな被害を受けたネパールの州があります。
Shindhupalchowk(シンドゥパルチョーク) です。
首都カトマンズから72km西の距離にある州です。
この州全体が壊滅的な被害を受けています。
ネパール政府の発表によるシンドゥパルチョーク州の被害状況。
現在の調査では一番ひどい被害を受けた場所です。
1度目の地震でもひどい被害だったのに、2度目の地震も震源地にかなり近く、地すべりや地割れを引き起こしてしまいました。
1. 全壊家屋 州の全2万8千棟ある家屋のうち、2万3千棟が全壊。
2. 死者数 3424名
3. 負傷者数 859名
4. 倒壊した学校の数 550校
Reuters/N.Chitrakarより 上から見たShindopulchowkの村。これは4月25日後なので、5月12日の地震のあとはまた変わっていると思います・・ |
Shindhulpuchowkの地割れの様子 |
ネパールは電力供給のため、水力発電を行う国ですが、このシンドゥパルチョークにも水力発電所があります。70メガワットの電力をカトマンズへ供給していましたが、この水力発電所も地震により、全壊。現在は、水力発電所のパイプが破損し、水があふれている状態が続いています。
現在ちょうど新しい水力発電所を2箇所に建設中でしたが、そちらも地震で全壊となっています。
シンドゥパルチョークは美しいトレッキングルートでもあり、住民の多くがホテルを経営したりして生計をたてている州です。トレッキングルートのみならず道路はほとんどが壊れています。
特に地すべりがいたるところで起き、地滑りの下敷きになってなくなった方も多いです。
ekantipur.comより。 |
州全体がなくなってしまうほどの打撃を受け、今シンドゥパルチョークを離れる住民がほとんど。
おうちもなくなってしまい、地割れもあちこちにあり、荷物を取りにもどるのも危険な状態です。
現在は他の州にうつってしまい、州全体の人口は75%も減ってしまっている状態です。
警察は仮設のテントの中で業務を行ってます。
お役所は全壊したので、機能してません。
あまりのダメージの大きさにそこに仮設住宅を作ってすむというよりは、別の場所へ移住する選択をする住民が多いそうです。
まだ余震の続いているネパール。
シンドゥパルチョークの住民の願いは、重機が必要。
がれきから自分たちの荷物を取り出すためです。
他の場所へ移るために取り出す荷物であり、その土地での再建のためではありません。
ここは今までも川の増水による、水力発電所が浸水したり、地すべりも2014年8月にあったりとさまざまな事故や自然災害を乗り越えてきた場所でもあったのですが、今回のダメージは大きすぎます。
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